ホルモンによる全身性の影響だけでなく、甲状腺自体の形状変化が局所的な皮膚刺激を生むケースもあります。甲状腺が炎症を起こしたり腫瘍ができたりすると、首の前側が風船のように肥大化する「甲状腺腫」が起こります。
首の内部で腫れやしこりが大きくなると、外側の皮膚が内側から強く引っ張られます。この皮膚の伸展刺激が知覚神経を刺激し、かゆみやピリピリとしたチクチク感として自覚されることがあります。同時に、喉の圧迫感や食べ物を飲み込む際の違和感、声のかすれ(嗄声)を伴う場合は、単なる皮膚疾患ではなく甲状腺の器質的疾患を強く疑うべきサインです。