大リーグの日程が「世界一過酷」と称される真の理由は、試合数の多さだけでなく北米大陸特有の移動距離と時差にあります。
東海岸(ニューヨークなど)から西海岸(ロサンゼルスなど)への移動では最大3時間の時差が発生します。ナイトゲームを終えた深夜2時にチャーター機に乗り込み、時差で時計が狂うなか早朝に敵地のホテルへ到着、その日の夕方には再びグラウンドでプレーする日常が日常茶飯事です。シーズン総移動距離は多くの球団で地球1周半から2周分(約6万〜8万キロ)にも達します。
さらに雨天順延が発生した場合、過酷さに拍車がかかります。現代のMLBダブルヘッダーのルールでは、コロナ禍に導入された7イニング制は廃止され、通常の9イニング制で2試合を消化します。ピッチクロック(投球間隔の制限)の導入によって試合時間は短縮傾向にあるものの、肉体的・精神的な疲労度は依然として限界に近いレベルです。