ネットの掲示板やSNSでは「双極性障害の知人は驚くほど頭の回転が速い」「圧倒的な成果を出すクリエイターが多い」といった声が散見されます。この噂の背景には、精神医学界でも長年議論されてきた「情動と創造性の密接なリンク」が存在します。
第一の理由は、言語能力や概念把握力の高さです。幼少期から青年期にかけて優れた学業成績を収めていた層に、後の双極性障害発症例が一定数見られることが分かっています。第二に、軽躁時に発揮される異次元の集中力と発想力です。普段なら結びつかない遠い概念同士を直感で結びつける能力が、周囲に「天才的」という強烈な印象を与えます。
そして第三に、感受性の鋭さと物事の本質を深く捉える洞察力です。感情のダイナミックな振れ幅を経験しているからこそ、他者の機微を察知したり、複雑な構造を一瞬で把握したりする独自の認知スタイルが形成されやすいと考えられています。