オーロラ(学名:Sedum rubrotinctum 'Aurora')は、ベンケイソウ科セダム属に分類される多肉植物で、名作原種である「虹の玉」の枝変わり(突然変異)によって誕生した白斑・黄斑品種です。両者は草姿や葉の形状こそ酷似していますが、葉緑素(クロロフィル)の含有量と遺伝的構造に決定的な違いが存在します。
虹の玉が葉全体に葉緑素を持ち、強い日照と寒さによって深みのある真っ赤なワインレッドに染まるのに対し、オーロラは葉の一部に葉緑素が抜けた斑(ふ)が入るため、紅葉時には赤というよりも乳白色が混ざり合った透明感のあるサーモンピンク〜チェリーピンクへと変化します。この色素発現のコントラストこそが、多肉愛好家を惹きつけてやまないオーロラ最大の魅力です。
見分ける際のポイントとして、成長期の夏場など緑色が濃い時期であっても、オーロラは葉の表面にうっすらと白や淡い黄色の縦縞・刷毛目状の筋(斑)が確認できます。一方の虹の玉は均一なツヤのある濃緑色を呈します。このわずかな斑の有無が、性質の繊細さと紅葉時の劇的な美しさを分ける境界線となります。