一方で、南果歩が歩んできた道のりもまた、波乱万丈という言葉だけでは括れないドラマに満ちている。かつて大手プロダクションのケイダッシュに所属し、数々の名作ドラマで唯一無二の存在感を示してきた彼女は、プライベートでの度重なる困難や重病を克服。いまや傷ついた過去すらも豊かな表現力へと昇華させている。
舞台や映画で見せる鋭くも温かい演技力は、まさに人間の泥臭さと美しさを知る者だけの特権だ。悲劇のヒロインにとどまることなく、みずから新しい人生を切り拓いていく生き様は、同世代の女性たちからも熱い共感を集めている。