オイラーの多面体定理を解説!なぜ2になるのか証明と5つの正多面体

オイラーの多面体定理を解説!なぜ2になるのか証明と5つの正多面体

オイラーの多面体定理を解説!なぜ2になるのか証明と5つの正多面体を詳しくリサーチ! 知っておきたい 重要ポイントを分かりやすく展開します。

幾何学の門を叩いた者が必ず一度はその美しさに息をのむ公式が、頂点(Vertices)、辺(Edges)、面(Faces)の頭文字をとった「V − E + F = 2」という頂点と辺と面の関係式です。一見すると、角の数や線の数、面の形がバラバラな立体同士に共通点があるとは思えません。しかし、身近な立体で実際に数えてみると、その調和に驚かされます。

たとえば正六面体(立方体)を観察してみましょう。頂点は8個、辺は12本、面は6面です。式に当てはめると「8 − 12 + 6 = 2」となり、見事に2が導き出されます。四角錐であれば、頂点5、辺8、面5となり「5 − 8 + 5 = 2」です。どれほど面の数を増やして複雑怪奇な立体を作ろうとも、表面に貫通した「穴」が開いていない限り、この計算結果が揺らぐことはありません。

この定理の提唱者であるレオンハルト・オイラーの経歴を振り返ると、彼の凄まじい洞察力が浮き彫りになります。1707年にスイスのバーゼルで生まれたオイラーは、解析学、天文学、流体力学などあらゆる分野に不滅の足跡を残した18世紀最大の数学者です。晩年に両目を完全に失明しながらも口述筆記で膨大な論文を執筆し続けた超人的な頭脳の持ち主でした。オイラーがこの関係式を友人の数学者クリスティアン・ゴールドバッハに宛てた書簡で打ち明けたのは1750年11月のこと。「多面体の性質に関する極めて一般的で美しい法則を発見した」と熱を込めて書き送った記録が残っています。

なお、数学ファンの間で頻繁に混同されるのが「オイラーの公式との違い」です。指数関数と三角関数を結びつける「e^(iπ) + 1 = 0」という人類史上最も美しいとされる等式もまた「オイラーの公式」と呼ばれます。しかし、多面体の頂点・辺・面を扱うものは厳密には「オイラーの多面体定理(あるいは多面体公式)」と区別して呼ばれており、解析学と幾何学という異なる地平からオイラーが到達した別個の金字塔です。

中川 明日香
著者

中川 明日香

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。