さとう式リンパケアの最大の魅力は、高額な器具や専門オイルを必要とせず、今すぐ自分の手だけで実践できる点にあります。ここでは数あるメソッドの中から、最も代表的で即効性の高い3つのアプローチをステップ形式で解説します。
1. すべての基本「耳たぶ回し(耳たぶアンダーバスト)」
耳周辺の咀嚼筋(咬筋・側頭筋・内側翼突筋・外側翼突筋)を緩め、口腔を広げるための王道ステップです。
- 耳たぶの付け根を軽くつまむ:親指と人差し指で耳たぶの付け根を、触れるか触れないか程度の優しい力で持ちます。
- 後ろ方向に小さく4回回す:耳たぶを引っ張らず、1ミリ程度の微細な円を描くように後ろへクルクルと4回回します。
- 頬骨からエラへ撫でおろす:手のひら全体を使い、頬からエラ、首筋を通って鎖骨へと優しく4回撫で下ろします(圧はかけず皮膚表面を撫でる感覚)。
- 再度耳たぶを4回回し、下顎を前後左右に動かす:「前に突き出す・引っ込める」を4回、「左右にスライド」を4回行い、最後に「あ・い〜」と口を大きく開けます。
- 腕を後ろに4回回す:肘を曲げて肩甲骨から後ろへ4回回し、脱力します。
2. 肩こり・巻き肩を根本改善する「腕回し(シェー体操)」
胸腔(肋骨周り)を広げ、大胸筋の収縮を解くことで背中の引っ張りを解消する体操です。
- 仰向けに寝転ぶか、椅子にリラックスして座ります。
- ケアしたい側の腕の肘を直角に曲げ、顔の横に上げます(漫画『おそ松くん』の「シェー」のポーズ)。
- 反対側の手で、ケアする側の大胸筋(鎖骨の下あたり)にそっと触れます。
- 鼻から息を吸い、口から「ふーっ」と脱力しながら吐き出します。
- 手首を脱力させた状態で、肘を軸にして後ろ方向に小さく腕をクルクルと回します(8回×4セット)。
3. 筋肉の緊張を持続的に解除する「さとう式テーピング」
さとう式では、市販のキネシオロジーテープ(伸縮テープ)を用いたテーピング法も提唱されています。一般的な固定目的のテーピングとは異なり、「皮膚をミリ単位で持ち上げて間質リンパの通り道を確保する」ことを目的とします。足の親指から踵、ふくらはぎの屈筋ラインに沿ってテープを一切引っ張らずに貼ることで、立ち仕事の疲労軽減や浮腫の改善に役立ちます。