クラフトが脚光を浴びる一方で、日本人のDNAに深く刻まれた黄金色の液体、すなわちピルスナーの進化も目覚ましい。大手4社は決して座して待っていたわけではない。
蓋を開けた瞬間にきめ細やかな泡が湧き上がるアサヒビールのアサヒスーパードライ 生ジョッキ缶は、家庭での飲酒体験そのものを塗り替えた発明として今なお棚の最前列で異彩を放つ。その圧倒的な爽快感は、油の乗った肉料理を前にしたとき、他の追随を許さない強さを見せつける。
香り高きプレミアムの絶対王者として君臨するサントリーのザ・プレミアム・モルツは、神泡と呼ばれる濃密な口当たりと華やかな余韻で、週末の食卓に贅沢な時間を演出する。そして、クラフトの精神を大手のリソースで形にしたキリンビールのスプリングバレー 豊潤<496>は、麦芽の分厚い旨みと豊かなホップ香を両立させ、コンビニで買えるハイエンドビールの基準を一段引き上げた。守りに入らない巨頭たちの技術革新が、棚全体のレベルを底上げしている。