知床斜里町観光協会の観測データや現地での定点記録によると、天に続く道の消失点、すなわち道路の真ん中に夕陽が落ちる絶好のチャンスは年に2回、春分と秋分の前後の期間に訪れます。なかでも旅行者が計画を立てやすく、天候が比較的安定しているのが9月下旬から10月上旬にかけての秋シーズンです。春先(3月下旬から4月上旬)も理論上は同じ角度に太陽が沈みますが、北海道の東部では残雪や吹雪、路面凍結のリスクが残るため、初秋こそが実質的な「天に続く道 ベストシーズン」と位置づけられています。
この期間、太陽は真西よりもわずかに南寄りの軌道を描きながら、斜里の丘陵地帯から延びる直線の延長線上へと正確に降りていきます。光が路面のアスファルトを一本の黄金の帯のように照らし出し、空全体が茜色から深い紫へとグラデーションを描く時間は、日没直前のわずか15分から20分間に過ぎません。
現地を訪れる際は、当日の斜里町の日没時刻を分単位で把握しておく必要があります。秋の斜里町では17時前後には急速に薄暗くなるため、日没予定時刻の45分〜1時間前には現地に待機し、刻一刻と移り変わる光の変化を捉える準備を整えるのがセオリーです。