釈放されたとはいえ、警察庁をはじめとする日本の治安維持機関が警戒の網を緩めることはない。過激派組織の完全な解体と再結成の阻止は、国家安全保障上の至極当然の命題であるからだ。重信の周辺には今もなお、警察庁の極秘警戒ラインが敷かれており、外部との交友関係や通信記録は厳重に把握されている。
中東情勢の激動に伴い、国際政治の舞台で再び「日本赤軍の影」が取り沙汰されるリスクも皆無ではない。欧米の捜査機関とも情報共有が続けられており、かつてのテロリストが残した人脈や思想的残滓が、思わぬ形で現代の国際テロリズムに利用されないよう、高度な警戒態勢が維持されているのだ。