かつて週末になると早朝から順番待ちの列ができた神奈川県川崎市中原区の丸子橋河川敷。多摩川ゴルフ倶楽部の現在の姿は、手入れの行き届いた高麗芝のグリーンやバンカーではなく、開放的な河川敷の自然緑地および公共の多目的スペースへと様変わりしています。
2026年の現地を確認すると、クラブハウスが存在した一角やコース敷地はきれいに整地され、市民がウォーキングやランニング、バードウォッチングを楽しむ広大なオープンスペースとして機能しています。コースの境界を示していた防球ネットや人工構造物はすべて撤去され、かつてパー27・全長約1,300ヤード超の9ホールが存在していた痕跡は、地形のわずかな起伏を除いてほぼ見当たりません。
川崎市建設緑政局および国土交通省京浜河川事務所の管理計画に基づき、このエリアは平常時の憩いの場としての機能と、出水時に洪水を安全に流下させる遊水・治水空間としての役割が最優先されています。ゴルフ場特有の起伏や砂地、人工物を取り払った平坦な緑地帯へと回帰しており、かつてのティーグラウンド付近には季節の野草が風に揺れています。