ネット検索で極めて関心が高いのが、「赤十字病院は紹介状なしでも誰でも受診できるのか」という疑問です。結論から言うと、制度上は紹介状(診療情報提供書)がなくても誰でも受診できます。受付窓口で「紹介状がないから」という理由だけで追い返されることは原則としてありません。
しかし、紹介状を持たずに受診した場合、通常の診療費(健康保険適用による1〜3割負担)とは別に、「特別の料金(選定療養費)」を支払う義務が生じます。これは厚生労働省が推し進める「医療機能の分化と連携」政策によるもので、大病院への外来集中を防ぎ、重症患者の治療を優先させるために定められた公的な仕組みです。
地域医療支援病院に指定されている病床数200床以上の赤十字病院では、2022年10月の医療保険制度改革によって選定療養費の最低金額が引き上げられ、2026年現在も医科初診で7,700円以上(税込)、再診で3,300円以上(税込)の自費支払いが義務付けられています。病院によっては独自の規定で8,800円〜1万円前後に設定しているケースも見受けられます。
「赤十字病院の医療費は高い」とSNSなどで噂される最大の理由は、診療点数自体が高いわけではなく、この選定療養費が全額自己負担として上乗せされるためです。初診で風邪薬を処方してもらうだけでも、通常の3割負担分(約2,000円〜3,000円)に選定療養費(約7,700円)が加算され、合計1万円を超える支払いになる事例が頻発しています。緊急搬送された場合や公費負担医療の対象者などを除き、原則としてこの費用は免除されません。