就活市場でまことしやかに囁かれる「三菱重工の学歴フィルター説」ですが、報道機関の就職データや採用実績校の内訳を精査すると、単純な偏差値序列による門前払いは行われていない実態が浮かび上がります。
三菱重工業の採用大学ランキングを見ると、東京大学、京都大学、東京科学大学(旧東京工業大学)、大阪大学、東北大学、九州大学といった旧帝国大学・難関国立大、ならびに早稲田大学、慶応義塾大学が上位に並びます。これだけを見ると「超高学歴のみ」に見えますが、内訳を詳細に追うと、名古屋工業大学、電気通信大学、豊橋技術科学大学、長岡技術科学大学などの技術系国公立大や、全国の高等専門学校(高専専攻科・本科)からの採用実績が極めて豊富です。
私立大学群に関しても、MARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)や関関同立(関西学院・関西・同志社・立命館)、芝浦工業大学や東京理科大学などから毎年確実に入社者が出ています。つまり、学歴によってエントリーシート(ES)が自動的に機械処理されて排除されるわけではなく、後述する文系・理系の採用構造の違いが「学歴フィルターがあるように見える」錯覚を生み出しているのが真相です。