ネット上には月経トラブルに関して根拠の乏しい誤解が数多く散見されます。その最たるものが「生理中は血が出ているから婦人科に行ってはいけない」という思い込みです。
多くの女性が「内診台を汚してしまうのが申し訳ない」「生理中は正確な検査ができないのではないか」と受診を躊躇します。しかし、婦人科医療の現場において、経血による診察の中断や拒絶は一切ありません。むしろ、出血が異常に多い「その瞬間」の出血状態や子宮内の観察こそが、正確な診断を下すための決定打になることも多いのです。
また、「冷え性が原因だから温めれば治る」「サプリメントで鉄分を補えば受診しなくてよい」といった対症療法への過信も極めて危険です。生活習慣の改善でホルモンバランスを整えることは有意義ですが、すでに形成された筋腫や内膜病変、ポリープそのものが温熱療法や食事だけで消失することはありません。自己流の民間療法に依存することは、根本的な疾患の発見を遅らせるリスクを高めるだけです。