ネットの噂やまとめ記事の多くでは、「挫折して風俗やAVに落ちていった悲劇のヒロイン」という短絡的なストーリーで語られがちです。しかし、そこには決定的な事実の見落としと誤解が存在します。
最大の盲点は、彼女がデビュー作のリリース直前である2017年3月、第35回全日本スノーボード選手権大会ハーフパイプ種目に出場し、なんと優勝を果たしているという厳然たる事実です。ブランクがあり、私生活が荒波に揉まれるなか、わずか数日間の集中トレーニングだけで国内最高峰の大会を制覇して見せました。
表彰台に立った彼女は涙を流しながら「スノーボードが好きだという気持ちを証明したかった」と語っています。世間が「転落した元五輪代表」というレッテルを貼って消費しようとするなか、彼女自身は自らのアイデンティティであるスノーボードの技術を決して手放していませんでした。成人向け業界への進出は、自暴自棄の末の転落ではなく、現実の生活を支えつつ再び自分の足で立ち上がるための、極限状態での生存戦略だったと言えます。