「うちには大した財産はないから揉めない」という思い込みこそが罠です。家庭裁判所に持ち込まれる遺産分割調停のうち、実は財産額が5000万円以下のケースが全体の約8割を占めています。特に不動産が実家1つしかない場合、それをどう分けるかで必ず衝突が起こります。
「兄が実家を相続し、自分には現金がほとんど入らないのは納得がいかない」。こうした主張の裏にあるのは、単なる金銭欲ではありません。「親からどれだけ愛されていたか」を、遺産の額という数字で証明しようとする心理的な戦いなのです。お金の争いは、過去の愛情の奪い合いそのものです。