なぜ、店頭に並ぶ魚はこれほどまでに美しく、深い旨味を湛えているのか。その秘密を探るべく仕入れの現場に密着すると、そこには一般的な流通ルートとは一線を画す独自の調達システムが存在していた。
舞台となるのは豊洲市場。競りの熱気が立ち込める場内で、熟練バイヤーたちは魚の目、肌の張り、さらには尾の太さや脂の乗り具合を一瞬で見極める。長年の取引で築かれた仲卸との深い信頼関係があるからこそ、市場に揚がった一等品の中でも「真の極上物」だけを最優先で確保できるのだ。
仕入れた魚はその日のうちに独自の高度温度管理ルートで各店舗へ直送される。獲れたての鮮度をそのまま保ちつつ、魚種ごとに最も旨味が引き立つ仕込みを施す徹底ぶりが、プロの料理人をも唸らせるクオリティの源泉となっている。