相次ぐ悲劇を受け、JRA(日本中央競馬会)や日本騎手クラブも近年、関係者のメンタルヘルスケアに対する意識を劇的に変化させています。
かつては「精神的な弱さは気合いで乗り越えるもの」という根性論が支配的だった競馬界ですが、現在は専門のカウンセラーによるメンタルヘルス相談窓口の設置や、若手騎手に対するメンタルトレーニングの導入が進められています。定期的な面談や、怪我からの復帰プロセスにおける心理的サポートの必要性が強く叫ばれるようになりました。
しかし、課題は依然として残されています。「相談内容が外部や調教師に漏れて騎乗依頼が減るのではないか」という疑念から、専門窓口の利用を躊躇する騎手や関係者が少なくない点です。組織としての守秘義務の徹底と、休養を取ってもキャリアが不利にならないセーフティネットの確立が強く求められています。