本作の原作は、フランスの放蕩貴族マルキ・ド・サドが獄中で執筆した奇書『ソドム百二十日』です。鬼才ピエル・パオロ・パゾリーニ監督は、この18世紀の物語の舞台を第二次世界大戦末期、ナチス・ドイツの傀儡政権下にあった北イタリアの「サロ共和国(イタリア社会共和国)」へと大胆に移し替えました。
物語の主役となるのは、大統領、公爵、最高裁判事、神父という法・政治・司法・宗教を支配する4人の権力者たち。彼らはファシストの親衛隊を使い、美男美女の少年少女18人を拉致し、人里離れた豪邸に監禁します。そこで制定されたのは、4人の絶対的な欲望を満たすためだけの異常な法体系でした。外部から完全に遮断された館で、若者たちの人格と肉体を徹底的に解体していく120日間の狂宴が幕を開けます。