政治的デマに惑わされることなく、私たちが直視すべきは「公的年金のリアルな制度改正スケジュール」です。5年ごとに行われる公的年金の財政検証を経て、法改正の議論は着実に進んでいます。
現在焦点となっているのは、受給開始年齢の引き上げではなく、マクロ経済スライドの調整期間延長や国民年金の保険料納付期間の「45年化(20歳から65歳までの延長)」、そして短時間労働者への厚生年金適用拡大です。
公的年金は「将来破綻してゼロになる」ような破綻リスクは極めて低い一方で、「現役世代の手取りに対する給付割合(所得代替率)が緩やかに減少していく」ことは制度設計上避けられません。
小泉氏が提示した「働き続けられる社会と選択肢の拡大」は、国家が国民の面倒をすべて見切れない時代において、個々人に自立した資産形成と柔軟なキャリア構築を促すメッセージでもありました。公的年金を基盤としつつ、新NISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)などを活用したハイブリッドな老後防衛策を構築することこそが、今を生きる私たちに求められる最も合理的なアプローチです。