インターネット上には無数の「セクシャリティ診断」やチェックリストが存在し、手軽に自己判定を試みることができます。しかし、こうした診断テストの結果を絶対視することには慎重であるべきです。
人間の感情やセクシュアリティは固定された静的なものではなく、生涯を通じて流動的に変化する「セクシュアル・フuidity(流動性)」を持つことが心理学・性科学の研究で立証されています。「昔は男性と付き合っていたが、ある時期から女性しか愛せなくなった」「普段は女性に惹かれるが、特定の人に対して例外的な感情を抱いた」という経験は決して不自然なことではありません。
ネット上の偏見として「過去に男性と交際した経験があるなら純粋なレズビアンではない」「男性恐怖症やトラウマが原因で女性を好きになったのではないか」という言説が散見されますが、これは医学的・社会学的に明確に否定されている誤謬です。セクシュアリティは他者との関係性やトラウマの代償ではなく、その人本来の生得的なあり方や自発的な感情の発露です。