2026年現在、シーサーペントをめぐる探求は最新の海洋ゲノミクス技術によって新たなフェーズを迎えています。海水を採取して微量に含まれる遺伝子断片を網羅的に解析する「環境DNA(eDNA)」技術の飛躍的な高度化により、網にかからない大型生物の生息実態が次々と浮き彫りになりつつあります。
過去数年間でも、ニュージーランド沖や南氷洋の深海域において、既存のデータベースに登録されていない大型脊椎動物由来のDNAシークエンスが散発的に検出されています。自律型無人潜水機(AUV)による超深海探査の定常化に伴い、未記載の大型軟骨魚類や新種の巨大頭足類が次々と映像に収められている現実も見逃せません。
地球上の全海洋体積のうち、人間が直接観測できた領域はわずか数パーセントに過ぎません。「海の巨獣などすべて発見され尽くした」という見解は、現代の海洋学においてはむしろ非科学的な断定であり、未確認の大型種が外洋深部に生き残っている可能性は依然として開かれています。