Q1:家庭で玄米から黒酢を作ると酒税法違反になりませんか?
A1:日本の酒税法ではアルコール度数1%以上の酒類を無許可で製造することが禁じられています。米と麹を発酵させると一時的にアルコールが生じますが、あらかじめ種酢を多めに加えて酢酸発酵を同時に進行させる、あるいはアルコールが1%未満の初期段階で酢酸発酵環境に移行させることで法に触れずに醸造することが可能です。不安な場合は、市販の純米酢に玄米麹を漬け込む簡易抽出法を選ぶのも有効な自衛策です。
Q2:発酵させている液体の表面に白い膜が張りましたが、捨てたほうがいいですか?
A2:白い膜が薄く滑らかに広がっており、ツンとした心地よい食酢の香りがしていれば、それは正常な「酢酸菌膜」または無害な産膜酵母です。無理にかき混ぜず、そのまま静置して発酵を継続させてください。ただし、カビのように青や黒に変色している、毛羽立っている、あるいはドブのような腐敗臭がする場合は雑菌が繁殖していますので、迷わず破棄してください。
Q3:なぜ自宅で作る黒酢は、市販の黒酢ほど真っ黒にならないのですか?
A3:市販の壺造り黒酢が濃い黒褐色になるのは、屋外の強い太陽熱による加温と、陶器の壺を通した微細な酸素供給によってメイラード反応が極限まで促進され、さらに2年〜3年以上の長期熟成を経ているためです。室内のガラス瓶で半年から1年程度熟成させた段階では、一般的に明るい琥珀色から紅茶程度の色合いにとどまりますが、アミノ酸と酢酸が十分に生成されていれば品質に問題はありません。
Q4:仕込みの段階で玄米の代わりに白米を使っても黒酢になりますか?
A4:白米を使用した場合、出来上がるのは「純米酢」であり、JAS規格上の「黒酢」にはなりません。黒酢特有のコク、アミノ酸、そして熟成による褐色化は、玄米の外皮や胚芽に含まれる豊富なタンパク質・ミネラルが分解されることで生じます。本格的な風味を目指すのであれば、精米されていない玄米(できれば残留農薬の心配がない無農薬・有機玄米)を使用することが必須条件となります。