番組から生まれた最大のキラーフレーズといえば、間違いなく633大人の義務教育です。日本のビール大瓶の規格容量である633mlと、小学校・中学校の義務教育期間(6年+3年=9年間)を掛け合わせた玉袋筋太郎ならではの造語は、酒席のユーモアを超えて一種の社会現象となりました。
X(旧Twitter)を中心とした町中華で飲ろうぜネットの反応を観測すると、放送時間中には「今夜も633で義務教育を修了した」「大人の義務教育の通知表オール5」といった投稿が毎週のようにトレンド入りを果たしています。本来、若い世代にとって「大瓶ビール」は注ぎ合わなければならない面倒な飲み物、あるいは昭和の中高年男性の専売特許と見なされていました。しかし番組がそれを「粋な教養」「自分のペースで静かに手酌する大人の嗜み」として再定義したことで、20代〜30代の男女が町中華で大瓶を注文する風景が日常化したのです。
現場の中華料理店主たちからも「若いお客さんが『大瓶ください、633ですね』と嬉しそうに注文してくれるようになった」「チューハイ中心だった注文構成がビール大瓶にシフトし、客単価が安定した」という驚きと感謝の声が上がっています。テレビメディアが持つポップな言語化能力が、衰退しつつあった個人経営の大衆食堂を活性化させた稀有な成功事例と言えるでしょう。