入居申し込みの段階で「ペット可物件は入居審査が厳しい」と言われるのには明確な理由があります。滞納リスクだけでなく、共用部でのマナー違反や近隣からの騒音・悪臭クレームに対する管理会社の警戒心が強いためです。審査を有利に進めるためには、狂犬病予防接種証明書や混合ワクチン接種証明書の提出、去勢・避妊手術の有無を証明する書類の準備が欠かせません。
さらに深刻なのが退去時の精算問題です。通常損耗はオーナー負担が原則ですが、ペットによる傷や臭いは「借主の善管注意義務違反」とみなされ、借主負担となります。ペット可賃貸における退去費用の実質相場は15万〜30万円前後に達することも珍しくありません。
トラブルを未然に防ぐ鍵は、契約書に記載された「特約条項」の精査にあります。「退去時のオゾン消臭作業費一式」「クロス全面貼り替え負担の割合」があいまいな文言になっていないか、入居前の室内写真を細かく撮影して記録を残しておくことが最大の自己防衛になります。