テレビのワイドショーがこぞって感染者数を速報していた時代、視聴者は何を信じるべきか迷い苦しんだ。その中で、二木氏の解説が支持された理由は、単なる知識の切り売りではなかったからだ。リスクを過大評価せず、かといって過小評価もしない。その絶妙なバランス感覚が、人々に安心感と正しい警戒心を与えた。
現在のネット社会では、アルゴリズムが個人の好む情報だけを増幅させる。結果として、極端な悲観論や、根拠のない楽観論がはびこりやすい。専門家が科学的な事実をいかに「分かりやすく、かつ歪めずに」伝えるか。この課題は、今なお解決されていない。