問題は単なる総摂取カロリーの多寡にとどまらない。より深刻なのは、食後短時間で起こる血糖値スパイクの危険性だ。小麦粉を精製して作られるそうめんは、食物繊維の含有量が極めて少ない。そのため消化吸収が極端に早く、食後血糖値の上昇度合いを示すGI値(グリセミック・インデックス)が他の穀類と比べても高い水準にある。
急激に跳ね上がった血糖値を下げるため、膵臓からは大量のインスリンが分泌される。厚生労働省の生活習慣病予防指導でも警鐘が鳴らされている通り、乱高下する血糖動態は血管内皮を傷つけ、余剰な糖を中性脂肪として溜め込む引き金になる。これが「あっさりしたそうめんばかり食べているのに体脂肪が増える」という怪現象のからくりだ。
さらに、血糖値の急降下は強い空腹感と疲労感を誘発する。ランチにそうめんを単品で済ませた数時間後、無性に甘いものが欲しくなったり集中力が途切れたりするのは、まさにインスリンの過剰反応がもたらす血糖の乱高下に起因している。放置すれば将来的な糖尿病リスクへと直結しかねない。