「来場者の命を守り切る自信が持てない」——取材に応じた実行委員会幹部は、苦みばしった表情で重い口を開いた。7月から8月にかけて日本列島を直撃する危険な猛暑は、もはや災害レベルだ。夜間になっても気温が30度を下回らない熱帯夜が当たり前となり、開演待ちの数時間で熱中症に倒れる観覧客が相次いでいた。
琵琶湖畔の広大な観覧エリアは日陰が極端に少ない。そこへ数十万人が密集するのだから危険極まりない。さらに、ゲリラ豪雨や線状降水帯による突風リスクも年々高まっている。万が一、大雨で一斉避難が必要になった際、狭い通路に人が殺到して群衆雪崩が起きれば大惨事は免れない。主催者側が背負うリスクの重さは、従来の運営体制でカバーできる許容量を完全に超えていた。