肺炎は何日で治る?治療期間の目安と咳が長引く理由・危険な入院サイン

肺炎は何日で治る?治療期間の目安と咳が長引く理由・危険な入院サイン

肺炎は何日で治る?治療期間の目安と咳が長引く理由・危険な入院サインの疑問点について、最新情報を詳しくお届けします。

自宅療養で完治を目指せるのか、それとも即座に入院が必要なのか――その判断は患者の全身状態と客観的な重症度分類に基づいて厳密に下されます。日本呼吸器学会が策定した成人肺炎診療ガイドラインでは、「A-DROPシステム」と呼ばれる客観的スコアリングが入院基準として広く採用されています。

肺炎の分類・重症度治療期間・入院日数の目安抗生剤の効果発現時期臨床現場の見解・注意点軽症・市中肺炎
(若年・基礎疾患なし)外来通院:7〜10日間
入院:原則不要内服後48〜72時間で解熱傾向経口抗生剤の確実な完服が最優先。自己中断による再発が散見される。マイコプラズマ肺炎
(小児〜働き盛り世代)治療期間:1〜3週間
入院:重症時のみ約5〜7日適合薬剤なら2〜3日
耐性菌は薬剤変更要激しい乾性咳嗽が長引きやすい。耐性株へのキノロン系・テトラサイクリン系検討。中等症肺炎
(脱水・低酸素血症あり)入院期間:7〜14日間
通院加療含め約2〜3週間点滴投与後48〜72時間酸素吸入と輸液管理が不可欠。SpO2が90%を下回る場合は即座に入院管理。高齢者の誤嚥性肺炎
(75歳以上・基礎疾患あり)入院期間:2週間〜1ヶ月以上
完治まで:1〜2ヶ月3〜5日(緩徐な反応)典型的な高熱が出にくく発見が遅れがち。嚥下機能回復と廃用症候群防止が課題。重症・超重症肺炎
(ショック状態・多臓器不全)ICU含む入院:3週間〜数ヶ月
長期リハビリが必要集中治療下でモニタリング人工呼吸器管理を伴う。救命第一となり、退院後も呼吸機能低下のフォローが必要。

肺炎の入院基準において医師が注視するA-DROPの評価項目は以下の5項目です。

A(Age:年齢):男性70歳以上、女性75歳以上
D(Dehydration:脱水):BUN 21mg/dL以上または脱水所見あり
R(Respiration:呼吸):SpO2 90%以下(PaO2 60Torr以下)
O(Orientation:意識障害):意識混濁や見当識障害の有無
P(Pressure:血圧):収縮期血圧90mmHg以下

これら項目のうち1〜2項目に該当すれば「中等症」として入院が強く推奨され、3項目以上で「重症」として即座の入院管理となります。特に「肺炎の入院期間は何日になるのか」という点に関しては、中等症の成型期であれば7〜10日程度の点滴加療を経て退院できるケースが多いものの、高齢者の肺炎における完治までの期間は大幅に長引きます。高齢者は加齢に伴う呼吸予備能の低下や糖尿病、心不全などの持病が絡み合うため、抗生剤で菌を叩いた後も体力の消耗や嚥下障害が残り、退院までに3週間から1ヶ月以上を要することが珍しくありません。

山口 彩花
著者

山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。