松浦氏のバトンを受け継ぎ、2015年秋に第8代編集長に就任したのが、元『マンスリーよしもと』編集長で映画プロデューサー・文筆家の澤田康彦(さわだ やすひこ)氏でした。
澤田氏の在任中における最大のトピックは、2016年のNHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』のメガヒットです。高畑充希さんが演じるヒロイン・小橋常子(大橋鎭子氏がモデル)と、唐沢寿明さん演じる花山伊佐次(花森安治氏がモデル)の物語がお茶の間の熱狂を呼び、雑誌『暮しの手帖』そのものへの関心も爆発的に高まりました。
澤田氏はこの追い風を受け止め、読者からの投稿欄や対話形式の連載を拡充。温かみのある関西弁やユーモアを交えた編集後記など、親しみやすい人間味あふれる誌面づくりで幅広い世代の読者を魅了しました。2019年末の退任については、朝ドラ特需が落ち着いたタイミングでの「次代を担う生え抜き若手への計画的な世代交代」であり、円満な形で北川現編集長へと引き継がれました。