視点を広げると、生殖器以外の全身疾患が精液の色に影響を与える場合もある。その典型例が、肝機能障害や胆道疾患によって血液中のビリルビン濃度が高まる「黄疸」だ。ビリルビンが全身の組織や体液に沈着すると、皮膚や目の強膜だけでなく精液までが鮮やかな黄色や茶褐色を帯びることがある。
さらに、神経系や解剖学的異常に起因する「射精障害」も見逃せない。例えば、本来は体外へ排出されるべき精液が膀胱側へ逆流する逆流性射精や、頻繁な射精が行われず精嚢内に精液が長期滞留する状態では、酸化と成分の濃縮が進んで濃い黄色へと変化する。身体の発するこうしたサインは、代謝機能や射精機構の変調を告げるSOSとなり得る。