では、現在の父・貴闘力と息子たちとの実態はどうなっているのでしょうか。取材データと公式発信を精査すると、そこには「絶縁」とは正反対の、不器用ながらも深い父子の絆が見て取れます。
貴闘力本人が運営するYouTubeチャンネル『貴闘力部屋』では、相撲界の裏話を語る一方で、本場所中には王鵬や夢道鵬の取組を誰よりも熱心にチェックし、愛のある厳しい檄を飛ばしています。「あいつの立ち合いは腰が高い」「もっと踏み込んでいかないと上では通用しない」といった辛口の技術解説は、元関脇・優勝経験者としての的確な眼力と、息子を思う親心の裏返しです。
さらに、長男・幸男のプロレスの試合会場に父・貴闘力が姿を見せ、リングサイドから声援を送る姿もファンの間で度々目撃されています。また、王鵬が初金星を挙げた際や関脇戦で勝利した際にも、父は陰ながら涙を流して喜んだと伝えられています。相撲協会の外から見守る父と、相撲協会の内で戦う息子たち。組織の論理上、表立って過度につるむことはないものの、勝負師としての魂は確かに父から息子たちへと受け継がれています。