刊行から四半世紀以上が経過した現在でも、魚喃キリコの評判が衰えない背景には、現代の読者が抱えるコミュニケーションの孤独感があります。
SNSや読書レビューサイトでの反響を分析すると、10代・20代の若年層から以下のような声が数多く見受けられます。
「言葉にならない罪悪感や情けなさがそのまま絵になっている」「綺麗事ばかりの恋愛マンガに疲れたときに読むと、心の奥底を救われる」といった意見です。白と黒のストイックなトーン、台詞のないコマで語られる沈黙が、タイパや即時性が求められる現代において逆に深い没入感を生み出しています。