結論から申し上げますと、2026年現在に至るまで公式からボーちゃんの本名(フルネームおよび苗字)が明かされた事実は一度もありません。双葉社から刊行されている公式ガイドブックやアニメーションのスタッフクレジットにおいても、彼の名前は一貫して「ボーちゃん」と表記されています。
幼稚園のシーンに注目すると、その徹底ぶりは一目瞭然です。アクション幼稚園(アニメ版ではふたば幼稚園)のひまわり組にある下駄箱やロッカー、さらには制服の胸元に付けられた名札に至るまで、ひらがなで「ぼーちゃん」あるいはカタカナで「ボーちゃん」とだけ記されています。出席をとる際も、よしなが先生は他の園児に対して「野原しんのすけくん」「風間トオルくん」と呼ぶのに対し、彼に対してだけは自然に「ボーちゃん」と呼びかけます。
作中では、この「本名不明」という設定自体が高度なメタギャグとして幾度となく用いられてきました。アニメ初期のエピソードにおいて、しんのすけたちが「そういえばボーちゃんの名前って何?」と疑問を抱き、直接本人に尋ねようとする場面が存在します。しかし、ボーちゃんが口を開きかけた瞬間に突風が吹いたり、別の騒動が発生してかき消されたりと、意図的に真相が遮られる演出が徹底されてきました。制作陣にとっても「明かさないこと」そのものが計算されたキャラクターのアイデンティティとなっています。