モデルとしての地位を確立した内田仁菜は、2000年代中盤にかけて女優としても際立った才能を発揮しました。単なる「モデルのタレント進出」とは一線を画し、インディペンデント精神の宿る作家性の高い作品を中心にキャスティングされた点が特徴的です。
特に映画監督・中島哲也が手掛けた名作『下妻物語』(2004年)や、豊田利晃監督による群像劇『空中庭園』(2005年)での演技は、映画ファンの間で今なお語り草となっています。台詞の多さではなく、スクリーンの空気を一変させる独特のニュアンスと存在感が高く評価されました。
テレビドラマでは、カルト的人気を誇る『私立探偵 濱マイク』(2002年)へのゲスト出演や、数々のアーティストのミュージックビデオ、カルビーやNTTドコモなどの大手CMにも起用されました。商業的な王道アイドル路線とは異なり、カルチャーとモードの架け橋となる独自のポジションを築き上げたのです。