元横綱・白鵬が打ち立てた「幕内優勝45回」という記録は、今後破られることがあるのでしょうか。現代の相撲界の構造や力士の身体的負荷を分析すると、この数字がいかに絶望的なまでに高い壁であるかが分かります。
年間6場所制において、仮に年3回のペースで優勝し続けたとしても、15年間にわたってトップに君臨し続けなければ45回には届きません。現代大相撲は力士の大型化が進み、立ち合いの衝撃力や関節・筋肉にかかる負荷は過去の時代よりも遥かに増大しています。力士生命を脅かす大怪我のリスクが高まる中、20代前半から30代後半まで怪我なく第一線で勝ち続けることは至難の業です。
白鵬の強さは、徹底した柔軟性と合理的な取り口、そして何よりも「休場を極限まで避けた強靭な肉体」にありました。現在活躍する若手実力者たちがこの大記録に挑むためには、圧倒的な相撲技術はもちろんのこと、怪我を未然に防ぐコンディショニングと長寿な競技人生が絶対条件となります。