かつて深夜番組やバラエティショーで、誠子が語るエピソードは強烈だった。あまりにも整った容姿を持つ双子の妹たちと、芸人としてのキャラクターを確立しつつあった誠子。その対比は、視聴者にとって格好のエンタメだった。「妹たちの部屋に入れてもらえなかった」「自分だけ扱いが違った」――笑い話として消化されていたそれらのエピソードの裏には、思春期から続く根深いコンプレックスがあったことは想像に難くない。
しかし、それは単なる「いじめ」や「不仲」という言葉で片付けられるものではなかった。メディアが作り上げた「ブサイクなお姉ちゃんと美人の双子」という構図に、彼女たち自身もまた囚われていたのではないか。消費される家族像の中で、彼女たちはそれぞれの役割を演じることを求められていたのだ。