渡辺謙と南果歩の離婚理由として最大の引き金となったのは、女性問題そのもの以上に「発覚したタイミング」にありました。2016年3月、南果歩はステージ1の乳がんが発覚し、手術と過酷な抗がん剤治療を受けていました。奇しくも渡辺謙自身も同時期に早期の胃がん内視鏡手術を受けており、夫婦で支え合って病魔を克服する「おしどり夫婦」として称賛を集めていた矢先の出来事でした。
南果歩の闘病中に不倫が発覚したことによる精神的ショックは計り知れず、南果歩は後に自著やドキュメンタリー番組のインタビューで「精神的なパニック障害を患い、心身ともに限界だった」「信じていた日常が一瞬で崩れ去った」と赤裸々に吐露しています。病床で命と向き合っていた妻を裏切り、海外で逢瀬を重ねていたという事実は、どれほど時間をかけても埋められない深い亀裂を夫婦間に生じさせました。
話し合いは平行線をたどり、別居生活を経て2018年5月17日に双方の所属事務所から正式に離婚が発表されました。離婚条件における渡辺謙の慰謝料と財産分与に関しては、世田谷区内に建てられた推定建築費約6億円とも言われる豪邸の名義を南果歩側に譲渡する形が取られたと報じられています。実質的な慰謝料の代わりとして、不動産資産の大半を元妻側に残すという極めて重い代償を支払う決着となりました。