「a couple of」が最も厄介な摩擦を引き起こすのは、時間や期間の表現と結びついたときです。
第一に警戒すべきは、a couple of daysの具体的な日数をめぐる解釈の相違です。金曜日の夕方に海外クライアントから「I’ll send the draft in a couple of days.」と言われた場合、あなたなら何曜日の納品を想定するでしょうか。学校英語の「2日」を固密に信じるなら日曜日ですが、海外のビジネスシーンで日曜日に稼働することは稀です。この場合、週末を挟んだ「火曜日」や「水曜日」に提出されるケースが多々あります。ネイティブが使うcouple ofの感覚では、「2〜3日程度、あるいは近いうちに」という大まかな予定として処理されているためです。
第二に、a couple of hoursの正しいニュアンスです。これは「120分きっかり」を指すのではなく、「およそ2時間から3時間弱」を意味します。「The meeting will take a couple of hours.」と言われたら、2時間ジャストで終わると決めつけず、2時間半程度まで長引くリスクを計算に入れてスケジュールを組むのがスマートな大人の対応です。
第三に、日常会話で頻出するa couple of minutesの時間感覚です。「Give me a couple of minutes!」と頼まれたとき、文字通りの「2分」を測って待つ人はいません。日本語の「ちょっと待って」「今すぐ行く」と同義であり、実際には5分から10分程度待たされることも珍しくありません。相手が「a couple of minutes」と言った場合は、「数分程度の短い間」という抽象的な時間枠として受け止めるのが現実的なコミュニケーションです。