千年にわたる死神と滅却師(クインシー)の因縁に終止符を打った千年血戦篇では、それまでのバトル漫画の常識を覆すほど、味方陣営の中核を担う隊長格が命を落としました。尸魂界(ソウル・ソサエティ)の屋台骨が崩壊していく過程は、読者に凄まじい衝撃を与えました。
山本元柳斎重國死亡の真相|千年の誇りと痛恨の謀略
護廷十三隊総隊長・山本元柳斎重國の死は、尸魂界の絶対的守護神の陥落を意味していました。ユーハバッハとの直接対決において、元柳斎は全霊を賭した卍解「残火の太刀」を展開。圧倒的な火力で敵を灰燼に帰したかに見えましたが、彼が討ち果たしたのは星十字騎士団の「Y」ロイド・ロイドが化けた影武者でした。
直後に現れたユーハバッハ本体によって「残火の太刀」をメダリオンで強奪され、無防備となった総隊長は胴体を上下に両断されて戦死。遺体すらも光線によって消滅させられる凄惨な最期でした。かつてのような非情さを失い、人間的な情愛や誇りを守ろうとした変化こそが敗因であったと敵に断じられた、あまりにも重い散り際でした。
卯ノ花烈死亡理由と経緯|初代剣八が果たした「血の継承」
四番隊隊長として救護に専念していた卯ノ花烈の本名は「卯ノ花八千流(やちる)」。尸魂界史上類を見ない大罪人であり、初代十一番隊隊長にして「初代剣八」でした。彼女の死は敵の手によるものではなく、更木剣八の真の覚醒を促すための命がけの継承式によるものです。
かつて少年期の更木と刃を交えた際、更木は戦いを楽しみたいがために無意識に自らの力へ「枷(かせ)」をはめてしまいました。卯ノ花は中央四十六室の命を受け、地下牢獄・無間にて更木と命を削る殺し合いを敢行。更木を幾度も仮死状態に追い込んでは治療を施し、本来の野生と力を解き放ちました。最期は更木の刃に貫かれ、「一つの時代に剣八は一人」という掟を全うして静かに息を引き取りました。
浮竹十四郎神掛死亡理由|霊王の身代わりとなった高潔な犠牲
十三番隊隊長・浮竹十四郎は、直接の白兵戦ではなく、世界の崩壊を食い止める儀式「神掛(かみかけ)」によって自らの命を捧げました。幼少期に不治の肺病を患った浮竹は、東流魂街の土着神であり「霊王の右腕」であるミミハギ様に肺を捧げることで一命を取り留めていました。
ユーハバッハによって霊王が殺害され、三界(尸魂界・現世・虚圏)の均衡が瓦解しかけた瞬間、浮竹は身内に宿していたミミハギ様を解放。自らの全臓器と生命を触媒として霊王の身代わりとなり、世界の崩壊を一時的に食い止めて殉職しました。仲間を慈しみ続けた男にふさわしい、崇高な自己犠牲の最期でした。