メディアや恋愛コンテンツで「博多弁の告白フレーズ」として真っ先に紹介される「好いとうよ」。しかし、地元の天神や大名のカフェで若者たちのリアルな会話に耳を傾けても、この言葉を耳にする機会はほぼありません。ネット上でも「福岡出身だけど一度も言ったことがない」「ドラマの中だけの幻の言葉では?」という疑問が度々炎上します。
現地の20代〜30代を対象にした聞き取り調査やSNS上の証言を分析すると、衝撃的な実態が浮かび上がってきます。
「好いとうよ、なんて言ったら相手に『昭和の歌謡曲か!』って笑われますよ。実際の告白なら『めっちゃ好きっちゃん』とか『ずっと好きやったっちゃんね』が普通です」(福岡市在住・24歳アパレル店員)
「祖母が祖父に対して『好いとーとよ』と穏やかに言うのは聞いたことがありますが、若い世代の語彙としては完全に化石化しています。アニメやご当地アイドルのセリフとして消費されている印象が強いですね」(福岡市出身・29歳IT企業勤務)
実態として、「好く(好く・好いとう)」という動詞の活用自体は年配層を中心に現存しているものの、現代の日常会話においては「好き」という形容動詞に「〜っちゃん」「〜ちゃん」を接続させる形が圧倒的多数派です。「好いとうよ」を県外の人が期待しすぎると、地元民との温度差に戸惑うことになるため注意が必要です。