「表に宛名、裏に差出人」という大原則は、横書きでも縦書きでも変わらない。だが、ここで一つ落とし穴がある。それは「横書き封筒で表面の宛名を書く際、宛名の位置と差出人欄が干渉しやすい」という点だ。
横書き封筒の表面では、宛名は封筒の中央やや下寄りに、少し大きめの文字で書くのが標準的である。企業宛なら「株式会社◯◯ 人事部 採用ご担当者様」のように会社名から書き、個人宛なら「◯◯様」を最後に大きく書く。このとき、表面の左上に差出人を書くと、宛名との間に十分な余白を取る必要がある。郵便番号枠の右下あたりに差出人の住所を小さく書くと、バランスが取りやすい。
一方で、封筒の裏面に差出人を書く場合は、表面の宛名と文字の大きさのバランスを意識することが重要だ。横書きの場合、裏面の差出人は表面の宛名よりも「ひと回り小さめ」に書くのがマナーとされている。具体的には、宛名が14〜16pt相当なら、差出人は10〜12pt相当の大きさが目安になる。
実際に編集部で複数の封筒を比較検証したところ、差出人が大きすぎる封筒は「受け取った瞬間に差出人の方が目立つ」印象になり、ビジネスシーンでは「マナーを知らない」と評価されかねないことがわかった。逆に、小さすぎても郵便事故の際に差出人へ返送されないリスクがあるため、「宛名の7割程度の大きさ」を一つの基準として覚えておくと良い。
また、封筒に返信先を明記する場合、表面の差出人欄に「返信先:◯◯」と書くのではなく、裏面の差出人の後に「返信はこちらまで」と一言添えるか、返信用封筒を同封するのが丁寧だ。特に結婚式の招待状や重要書類の請求で使われる場面では、返信先の明記方法が相手の手間を大きく左右する。