漫画『闇金ウシジマくん』の劇中で描かれたような、法外な請求と恐喝まがいの取り立ては、決してフィクションの中だけの絵空事ではない。歌舞伎町やミナミ、すすきのといった巨大歓楽街の裏通りでは、今なお巧妙な手口で泥酔客を狙う罠が仕掛けられている。
最も典型的な手口が、路上でのキャッチ(客引き)による「1時間2,000円ポッキリで飲み放題」という甘言だ。口約束を信じて雑居ビルの地下に入った瞬間、獲物としてのカウントダウンが始まる。席に着いた途端、頼んでもいない高額なお通し(チャージ)が勝手に運ばれ、女性スタッフが勝手に高級シャンパンを注文する。伝票を見れば、わずか40分で数十万円という数字が印字されている。
抗議しようものなら、奥から威圧的な男性スタッフが現れ、「メニューの極小文字に記載がある」「払えないならATMまで同行する」と取り囲まれる。現金を持たない客にはスマートフォンでの個人間融資や消費者金融での即日借入を強要する悪質業者も報告されている。路上客引きに誘われて入る店に、安全な場所など一つもない。