「孵化しないのであれば、そのまま放置しても問題ないのではないか」と考える方も多いはずです。石巻貝 卵 放置 水質影響の実態について、生物化学的な観点から検証します。
結論から述べると、産み付けられた卵嚢が水中にアンモニアや亜硝酸を大量に放出し、水質を急変させるリスクは極めて低いです。卵嚢の外殻は非常に頑丈で有機物としての分解スピードが極めて遅く、バクテリアによる急速な腐敗が起きにくいためです。ただし、以下の2点においてアクアリウムの管理上見過ごせない弊害が生じます。
第1に「景観の著しい崩壊」です。一度産み付けられた卵嚢は、淡水中では半年から1年以上経過しても自然分解されず、白褐色の硬い殻として残り続けます。水草水槽やネイチャーアクアリウムにおいて、美しく配置された流木や石が白い斑点模様で埋め尽くされる精神的ストレスは計り知れません。
第2に「生体による処理が期待できない」点です。ヤマトヌマエビやミナミヌマエビ、プレコ、オトシンクルスといった一般的なクリーナー生体であっても、強固に密着した卵嚢を削り取って食べることはできません。景観を元に戻すためには、人の手による物理的・化学的な除去作業が不可欠となります。