多くのユーザーが戸惑う根本的な原因は、ツールの設計思想にある。Microsoft Wordをはじめとする文書作成ソフトには明確な行間設定機能が備わっているが、Microsoft Excelはあくまでグリッド状のデータを扱う計算ツールとして開発された。セル内のテキストはフォントの「アセンダ」と「ディセンダ」と呼ばれる上下の余白定義に依存するため、文字サイズを変更しない限り自動的に行間が定まってしまうのだ。
特にWindows 11やmacOSなど、OS側のフォントレンダリングの違いによっても表示上の余白は微妙に変化する。この仕様を理解せず無理にセルサイズだけを小さくすると、文字の下部が欠けたり視認性が著しく低下する原因となる。