なぜ札幌では、わずか4時間という限られた滞在時間で、観光と食事の双過不足なく満喫できるのか。その背景には、明治初期の開拓使時代に設計された「碁盤の目」状の都市区画と、近年の再開発が結実させた巨大な歩行者ネットワークの存在があります。
第一の理由は、主要スポットの圧倒的な近接性です。JR札幌駅から南へ伸びるメインストリートには、赤れんが庁舎(北海道庁旧本庁舎)、札幌市時計台、さっぽろテレビ塔、大通公園、狸小路商店街、そして歓楽街すすきのが、約1.8kmの直線エリア内に整然と並んでいます。東京や京都のようにエリア間を長距離電車で移動する必要がなく、ひとつの街区を歩くだけで次々と名所が現れる構造になっているのです。
第二の理由は、気候変動や豪雪に対応して発達した総延長約1.9kmに及ぶ直線型地下空間の恩恵です。JR札幌駅と大通駅を結ぶ「札幌駅前通地下歩行空間(チ・カ・ホ)」、大通からすすきのへ続く「ポールタウン」「オーロラタウン」を繋げば、信号待ちや悪天候のストレスをほぼゼロに抑えて移動できます。移動時間が正確に読めるからこそ、タイムロスを排除した4時間完結プランが成立します。