膀胱灌流とは、留置されたカテーテルを介して無菌的に液体を注入・排液し、膀胱内を清浄に保つ、あるいは薬剤を到達させる医療手技である。主に使用される灌流液は滅菌生理食塩液だ。体温に近い温度に温めて使用することが基本であり、冷涼な液体の注入による膀胱平滑筋の攣縮や低体温症を予防する工夫が徹底されている。
かつては経験則に頼る部分も大きかった。しかし現在では、灌流速度の自動制御装置や閉鎖式回路の普及により、感染リスクと作業負荷の双方が劇的に低減している。質の高い臨床ケアを実現するための基盤が、着実に整いつつあるのだ。