心理学における「ロゴセラピー(意味への意志)」や「心理的レジリエンス(精神的回復力)」の観点から本作を分析すると、『ジョジョ』のキャラクター人気は、読者が自らの人生の困難に対峙するための「精神的モデル(メンター)」を見出している現象と解釈できます。
荒木飛呂彦氏が一貫して描き続ける「人間賛歌」とは、運命に選ばれた特別な人間を賞賛することではありません。恐怖に震え、弱さを抱えながらも、自らの意志で一歩を踏み出し、境界線(バウンダリー)を守り抜く姿勢そのものを指します。読者はブチャラティの覚悟やジョセフの機転、承太郎の責任感に触れることで、日常の理不尽や不安を乗り越えるための勇気を擬似体験しているのです。