Stray Kidsのメンバーとして世界を熱狂させるフェリックスですが、その道のりは決して平坦なものではありませんでした。オーストラリア・シドニーで生まれ育った彼は、幼少期からテコンドー(黒帯を取得し多数の大会で入賞)や水泳、ピアノ、ダンスに親しむ多才な少年でした。そんな彼に転機が訪れたのは高校生の時。シドニーでの学校帰りに、Facebookのダイレクトメッセージを通じてJYPエンターテインメントからスカウトを受けたことが、K-POPの世界へ足を踏み入れるきっかけとなりました。
2017年2月、韓国語がほとんど話せない状態で単身韓国へ渡ったフェリックスは、過酷な言語の壁と文化の違いに直面します。同年放送されたデビューサバイバル番組『Stray Kids』では、韓国語の発音の未熟さなどを理由に一度は脱落を言い渡されるという最大の挫折を経験しました。しかし、グループのリーダーであるバンチャンをはじめとするメンバーとの強い絆、そして何よりもフェリックス自身の不屈の努力により、最終回で見事に復活を果たし、2018年3月にStray Kidsとして念願の正式デビューを掴み取ったのです。
彼の本名は「Felix Yongbok Lee(フェリックス・ヨンボク・リー)」。韓国名である「ヨンボク(龍福)」は祖父が名付けた伝統的で親しみやすい名前であり、当初は本人にとって少し照れくさい響きだったものの、現在ではメンバーやファンから最大の愛情を込めて「ピリ」「ヨンボガ」と呼ばれるアイデンティティとなっています。テコンドー仕込みの強靭な体幹と柔軟性を生かしたダンスの実力は、グループの「ダンスラチャ(DANCE RACHA)」の一角として、激しいフォーメーションの中でもひときわ目を引くキレとしなやかさを生み出しています。