主演の三兄弟を取り巻く共演陣の豪華さも、本作の完成度を押し上げた要因だ。三兄弟が企てる詐欺のターゲットとなるハヤシライス専門店の御曹司・戸神行成を演じた要潤は、真面目さとコミカルさが同居する独特のキャラクターを演じ切り、物語の鍵を握る重要人物として強烈な印象を残した。
事件を長年追い続ける刑事・柏原康孝役の三浦友和が見せた、包容力と哀愁漂う佇まいは物語全体の重みとなった。さらに、挿入歌「ORION」を担当し劇中に「サギ」という謎めいた女性役で出演した中島美嘉をはじめ、バナナマンの設楽統、柄本明、寺島進といった異彩を放つキャストの怪演も作品に深い味わいを与えている。